あなたの声を聴かせてね。

いつも元気と勇気をくれる大好きな人たちに感謝を捧げる場所にします。まっすー、えんちゃんありがとう。

1人/2300の奇跡

NEWS増田貴久さん主演ミュージカル『ハウトゥーサクシード』

初演〜再演までの全日程55公演、無事の完走大団円、おめでとうございます。

 

素晴らしい時間を届けてくれたキャストとスタッフさん、さらに早い時期から再演を決めて動いて下さった偉い方々に心から感謝です。そのおかげで、明るくチャーミングで可愛くて、自分の目標に向かってきらきら、時にギラギラ突っ走るフィンチ、Finchに会えたのですから。素敵なダンスと歌声、特に自分の持ち歌ではなかなか聴けない見られないポジションで歌い踊る役者としてのますださんに感無量です。

 

たぶん長くなるので(笑)結論から言えば、

ますださんにはもっともっと舞台でいろんな役を生きてほしい、

いろんな歌声を聴かせて欲しい。

 

ますださんも特別な声を持ってるひとりなんだ。

いつも思ってるそれを改めて確信したミュージカルでした。

 

あんなにいろんな歌を歌える。持ち歌とは違うスタンスで歌える。キャスト同士の掛け合いも男性とも女性とも表現力たっぷりに聴かせてくれて、あんなに素晴らしい声だし、どこのパートでもますださんの声だってすぐにわかる独特で特別な声。なのに、

誰と歌っても相性がいいってどういうことなんかな?

ますださんと合わない声ってあるんかな?

ますださんの声って、本当に魔法の声かもしれない。

 

もっと大人数だった頃から、グループで歌う時のますださんの声って「接着剤」みたいだなと思っていました。よく言えば個性豊かな、はっきり言うとばらばらな声質と歌い方をするメンバーを、ますださんの柔らかな声が繋いでいるんだなと。

その後、水曜歌謡祭や歌番組のコラボでいろんなシンガーと共演するたびに、ますださんの相手を迎え入れるような受け止めるような声が磨かれていったように思います。明るくて朗々としてて柔らかくてやさしくてちょっと甘くてクセのない伸びやかな声。それが、くるくると相手が変わり時にコーラスの一員にもなるミュージカルでは最大の武器なのではなかろうか?

もちろん、唯一無二唯我独尊の圧倒的な声で相手を薙ぎ倒すタイプのソリストさんもありだとは思いますが・・・(それはそれで聴いてみたい)

 

というのを前提に、140字内で書き散らかした感想などをここにまとめて残しておきます。

 


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12月、師走の慌ただしいなかお休みをもぎ取って、フィンチに会うために大阪はオリックス劇場まで行ってまいりました。

(なお、当社基準では日帰りは遠征に含めません)

あんなに早くから楽しみにしてたし、TLに流れてくる感想もむしろわくわくしながらみてましたけども、いざとなると心の準備が全くできてなかった・・・昨年は思いがけないアクシデントで病院送りになって見られなかった舞台。まさかの再演決定。ちょうど感染状況も収まった頃合いに東京公演がスタートして、「もっといいときになるだけだよ」ってますださんの言葉がおまじないのように効いてきて、浮かれる自分を抑えきれなかったです。

 

12月14日、大阪公演初日マチネ。

いつもの出勤よりも早く起きて支度して、一路、大阪へ。

初めての会場だったので、私にしては早めに(いつもは開演10分前とかに行くタイプ)劇場にたどり着いたら、澄み渡るような青空と劇場前の大きめな公園に人ひと人・・・

入場待機列が公園のまわりにとぐろを巻いておりました。びっくり。平日昼間だよ?

公園の中にも待合せと思しきひとたちがいっぱいで、これだけのひとが、自担と推しに会いに来たんだなぁと思うとなんだか胸が熱くなったよ。

 

幕が上がって、やっとやっと会えたフィンチ。「僕はできる!」

黄色いつなぎ姿、可愛かったなぁ。最初の歌ではちょっと居場所がなさそうな、動作も少々おぼつかないような、ペンギンチックにとてとて走ったりして。ここの現場は初めてのバイト君です感が面白かった。今となってはほぼ見ることのない、ますださんのバックジュニアだった頃の立ち位置的な?などとあとから思い起こしたりしました。

せっかくならこの黄色いつなぎでもう一曲くらい歌って欲しかった・・・といいだすと、どの衣装でもきりがないんですけどね。

ダンスも歌も上手い人しかいない空間って本当に贅沢。ポップでパステルな色合いを基調にしたセットも可愛らしいし、歌声の圧を存分に感じてしょっぱなから幸せをかみしめておりました。目はいくつあっても足りないけど、耳は二つでも十分すぎるくらい幸せでした。

 

あっという間にペールグレーのスーツになって次のシーン。

千秋楽の日、お席の角度からつなぎがぱりっとはがされてスーツのフィンチになる早替えが見えてしまったw孵化の瞬間を目撃出来てちょっと得したような、なんだか見てはいけないものを見てしまったような・・・

 

このあと、フィンチの昇進に合わせてスーツがどんどん変わっていくのね。このお衣装がどれもまた素敵で。

 

本筋とは関係ないけど、にゅす恋の貴くんからずっとこじらせていた願望も満たしてくれる、大変素敵なお姿でした。スーツのジャケットのかわりに作業着とか、地味色細身のビジネススーツとか、白系のワイシャツにスリーピースとか。日頃のバラエティや歌番組ではご本人が絶対に選ばないであろう服装がたくさん拝めて、しかも、ますださんしゅっとしてるし胸板あるから予想以上にスーツ似合いまくりなの。フィンチ写真集とかフィンチ着せ替え人形とかあったら絶対に買ったのに。座長だけではなく、秘書さんたちも社員くんたちも皆さん素敵な装いだったので、衣装集があったらじっくり眺めたいくらいです。

 

どの歌も素敵だったけど、大好きだったのは恋を自覚したフィンチが歌う愛する人の名前。

素晴らしかったなぁ。

甘くて優しくて温かくて可愛らしくて。私もローズマリーと呼ばれたい人生でした。

 

ローズマリーふうかちゃんがまたキュートで可愛くって綺麗な高音がぴったり。

歌の途中で急に「ふふっ」みたいな語尾がハートマークの笑い声が一瞬入ってまた歌う~みたいなの、どうやってコントロールしてるんだろう??

ビグリー社長も、笑い声だけでものすごいバリエーションをお持ちで、そこから畳みかける台詞も完璧で、ベテランの引き出しの多さとはかくあるべしと思ったり。

いちばんお友達になりたいタイプなのはスミティでした。しっかり者で友達思い。そして歌がうまい♬長い一日~って一緒に歌いたくなる。

ヘディもいい味出してた~。ヘディが秘書になったときとか、社長室でのキスしてのとことか、なんだか既視感があったんだけど、、、DTDXのゲストでお隣の美香さんの悩殺ボディに「わああっ」ってこどもみたいなリアクションしてたまっすーだなw

 

キャスト皆さんに言えることだけど、あんなに自由自在に自分の身体と声を操れたら楽しいだろうなぁ。役者さんて本当にすごい。

 

実は大千秋楽にも入ることが出来たんです。

スタオベで立ち上がる時くらくらしたくらい高い3階の天井席だったんですけども、上から見るとまたダンスがフォーメーション含めてよく見えました。緻密に計算され、時にアクロバティックな振り付けが美しかった。秘書さんたちのスカートがターンのたびにふわふわ膨らむ様子も彩り豊かでほんとに楽しかった。

板の上のバミリが意外と少なくてシンプルで、あれでよくあの複雑なダンス位置や小道具の位置をピシッと決められるなぁと変なところに感心したりね。プロしかいない舞台。

 

大千秋楽のカーテンコールは、演者さんたちにとってもやっぱり特別なんでしょうか?

夢のような時間を過ごさせてもらったお礼に、力の限り拍手喝采を贈りました。

三方礼の真ん中で晴れやかな笑顔をみせる座長、あの姿を見られてよかった。

言葉としてはたったひとこと、「ありがとうございました」に万感の思いが込められていたような気がします。

最後には全員で特別なポーズも見せてくれて、客席の思いに応えてくれた心意気が嬉しいです。

 

再演の今回も、無事に2会場全公演を成し遂げられて本当におめでとうございます。

またどこかの会場でお会いできますように。

出来たら、光一先輩みたいに博多座でロングラン公演なんていかがでしょうか?

 

 

さて、、、、

とてもハッピーで楽しくて見応え聴きごたえありのミュージカルですが、そもそもが古いアメリカのお話で別の国のお伽噺として割り切って見るにしてもむむむ・・・という設定が多々。風刺と皮肉をこめているのと、変わらなくちゃいけないのに変わってない自分とこの国の現状などなど、手放しで褒めちぎることはできないストーリーでもありました。好きな人の舞台をしながらもやっとしたくないけど、そこも含めてますださんがキャスティングされた意味がきっとあるのでしょう。

 

個人的にいちばんもやっとするのは、フィンチと自分との仕事観の違い。

フィンチって結局は何のために成功したいんだろう??

 

お金持ちになりたいとか、女の子にもてたいとか、やり遂げたい事業があるとか、そういうわかりやすい動機は提示されない。そもそもそんな動機はない??ただそこに出世の階段があるからクリアして上がっていくのが楽しいのかな。ゲーム感覚。

出世したいから出世したいだけであって、その先はどう見ているんだろう?仕事はフィンチにとってただの出世の階段を上る道具であって、仕事が好きなわけじゃなさそう。楽しく課題をクリアしていくのは嫌いじゃなさそうだし、要領がいいから仕事もそこそこは出来るだろうけど。

フィンチが郵便係になって「もう1週間も働いたのに?」っていうのと、

社長がフィンチを宣伝部長に抜擢しておきながら「君の仕事ぶりには全く感心していないんだ」というのが、私にとって二大恐怖ワードでした。

ま、あそこの会社の業務自体謎に包まれているし、出世ゲームのサクセスストーリーを敢えてこの時代にやること自体も、閉塞したいまの社会への皮肉であり風刺なんでしょうね。

なんで女性はみな秘書なのかとか、コネ入社横行とか、愛人いていいのかとかいろいろツッコミどころはありまくりだし、やたら会社に電話をかけてくる上司の奥さんいたいた~とか思い出しちゃったけどwww私の最大のもやっとポイントは、自分とは相容れない仕事観でした。

きれいごとかもしれないけど、好きな仕事だから全力でいい仕事したいのよ。ずっと続けて行けるのが一番なのよ。そのためには実力磨くしかないんです。・・・というのが私のスタンス。

 

翻って考えると、その出世ゲームの主役たるフィンチの中の人は、幼いころにたまたま出会った天職を全うしようとしているひと。

ひたすらに仕事を愛し、仕事仲間を大切にし、誠実に自分の才能を磨き努力してきたひとがフィンチを軽やかに愛嬌たっぷりに演じていることも巡り合わせなんでしょうね。

 

キャスティングされた偉い人はどこまでご存じでますださんを選ばれたんだろう。

実力と人柄と、平日でもマチソワ満員御礼にできる凄さがこれでミュージカル界隈にもばれてしまったなぁ。ふふふ。

今回はフルで座席を販売できたことで、共演者さんのファンやミュージカル好きなかたがた、いろんな層に見ていただけたし、複数回通えたかたもいたようで、そこは本当によかったなと(誰目線??)新しい出会いが生まれた舞台から次になにに繋がるのかも楽しみですね。フィンチ出の増担さんもきっといっぱい生まれたと思うので。

次はどんな舞台が待っているのか期待しつつ、2021を締めくくることにします。

 

明日というかすでに今夜がゴチ最終戦だけど!

ますださん残留できますように!!!

 

 

大切なことだから最後にもう一回。

ますださんはもっともっといろんな歌をうたってほしい。

舞台では様々なシチュエーションに合わせてまだ聴いたことのなかった声と歌い方が次々に披露されて、このひとのポテンシャルはまだまだ底知れないというか、計り知れないと思わされました。ますださんの歌の未知なる領域を切り拓いてほしい。

 

僕は出来る! 君は歌える!